仕訳入力のタイミング
仕訳は取引の種類ごとに決まったタイミングで入力することが効率的であり、ミスのない仕訳を行うためにも有用です。
以下、代表的な仕訳計上パターンです。
内容 | 仕訳計上時期 |
---|---|
現金や預金 | 現金や預金の出入りが終わってから日々 |
掛け売上 | 請求書発行日にまとめて |
掛け仕入 | 請求書を受け取る都度 |
小切手や手形 | 振り出し、受取の都度 |
上記のような仕訳計上ルールを決めて実施することから、それに関連した例外事項も決算処理でできるように決めています。
例えば、本社などの賃貸借料に関し、1か月前の前払いを行うことが契約上定められていることが多いです。そのため、契約に基づき、請求書が不動産会社より発送されますが、請求書は1か月前の支払いに間に合うように請求書は2か月前に到着することが多いです。そのため、仕訳計上ルールに基づき、請求書受取時に以下仕訳を計上します。
借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
---|---|---|---|
前払費用 | 請求額 | 未払費用 | 〃 |
上記の仕訳は請求書受取時に行われますが、前払費用は前払いを実際に行われた時に利用する勘定科目です。
そのため、前払いが実際に行われていない段階では利用することが適切ではない勘定科目です。
よって、決算時において、上記仕訳を決算仕訳により相殺することが必要になります。
借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
---|---|---|---|
未払費用 | 請求額 | 前払費用 | 〃 |
実務の仕訳計上のルールを理解しないとなぜ会社は前払費用の相手勘定として未払費用を計上するのか理解できないため、実務の会計処理を理解することはとても重要になります。
仕訳で重要な入力項目
仕訳入力にあたり特に重要な項目は以下です。
①日付
②取引先名
③金額
④消費税区分
⑤取引内容
このうち、⑤取引内容は自由な記載となりますが、定型的な取引については例えば、「○○不動産 〇月度 賃貸借料」などと会計ソフトに登録しておくことで、毎月同様の取引内容を記載することができ、入力ミスがなくなり、さらに後から検索しやすい利点があります。