はじめに
販管費の検討は、新人など若い年次で実施することが多いです。
外部の請求書をもとに費用計上することとなる広告宣伝費や荷造運賃などは請求書との突合による詳細テストを実施し、給与手当、法定福利費は分析的実証手続を実施するなど様々な実証手続を組み合わせて実施することが考えられます。
監査ポイント
- 役員報酬は、株主総会などで定められた報酬総額以内に収まっていること、金額については役員報酬決定通知書などと突合することが考えられます。
- 給与手当・法定福利費は、人員数をもとにした分析的実証手続をすることが考えられます。人員数の検証として、支給控除一覧などを入手しますが、個人情報保護の観点から、個人別の給与金額を閲覧できないようにするための加工を会社に依頼の上、入手することが必要です。
実務上の悩み
- 販売費および一般管理費でまとめて担当することが多いですが、販売費および一般管理費といっても内訳には複数の科目があるため、検討には時間を要します。
- 給与手当、法定福利費の検討で分析的実証手続を行うことが一般的ですが、昇給、人員数の増減、人員構成の違い等により、許容金額と実績値が乖離し、実績値が適切でないのか、許容金額算定が適切でないのか時間がかかることがあります。
参考検討調書
販売費および一般管理費おわりに
販売費及び一般管理費の検討になりました。
上でも記載しましたが、役員報酬、給与手当、法定福利費などの人件費に関する資料は個人情報保護の観点から取り扱いが注意な情報になるため、個人情報が閲覧できない形で資料を入手することが必要であり、会社へ協力頂くために丁寧な説明をして協力頂くことが重要になります。
PDFで添付しておりますが、エクセルで作成していますので、欲しい方がいればコメントを。