「売上割引」の会計処理の過去と現在(★☆☆☆☆)

質問

当社は商品等を掛けで売り上げた際に、「支払期日前の一定期間内に買い手が代金を支払ったときに代金の一部を免除する」という条件を付ける「売上割引」を行うことがあります。「売上割引」の会計処理はどうするべきでしょうか?
①売上からマイナス
②売上原価に費用として計上
③営業外費用に費用として計上

結論

①売上からマイナス

基準

収益認識に関する会計基準の適用指針23項 最終改正2021年3月26日
【変動対価】
会計基準第 50 項に定める変動対価が含まれる取引の例として、値引き、リベート、返 金、インセンティブ、業績に基づく割増金、ペナルティー等の形態により対価の額が変動 する場合や、返品権付きの販売等がある。

整理

従来は、企業会計原則等で売上割引は支払利息に準ずるものとして営業外費用に計上することとされてました。

しかし現在は、新しく定められた「収益認識に関する会計基準」で、売上割引は変動対価(顧客と約束した対価のうち変動する可能性のある部分)に該当するものとされています。
そのため、売上割引の条件を付して商品等を販売し、後日受け取る対価が減額する可能性が高い場合には、減額すると見積もられる額を除いて収益を計上します。
この場合、支払いの免除により減額すると見積もられた額を「返金負債」として計上することになります。

【まとめ】
過去:営業外費用
現在:売上からマイナス

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