経理年間スケジュール

経理のルーティン業務以外の年間イベント業務としてどのような業務があるかを簡単にまとめました。                          
それぞれのポイントもまとめています。
詳細のポイントは今後まとめます。

業務内容
4月①決算整理
②計算書類(財務諸表)の作成
5月③各種税金の確定申告
④各種税金の納付
6月⑤賞与計算
⑥社会保険の算定基礎届提出
7月⑦源泉所得税の納付
⑧労働保険の更新
8月
9月
10月⑨各種税金 中間申告と納付
11月
12月⑩年末調整(源泉徴収票)
1月⑪給与支払報告書
⑫法定調書提出
⑬償却資産税申告書提出
2月
3月⑭実地棚卸
①決算整理

決算整理では、例えば以下業務が実施されます。
(1)仮勘定の整理
(2)経過勘定の計算
(3)長期前払費用から前払費用への振替
(4)各種引当金の計上
(5)資産の評価・減損
(6)法人税等、税効果の計算

(1)、(2)は適切な損益計算のためにも、月次決算でも実施されることが考えられますが、(3)は貸借対照表の表示のため、(4)~(6)は見積りを伴うものであるため、決算においてのみ実施することが考えられます。

②計算書類(財務諸表)の作成

計算書類(財務諸表)の作成は、決算時に投資家等のために作成を行います。
計算書類(財務諸表)は、経理の状況以降である
貸借対照表
損益計算書
株主資本等変動計算書
注記表
(財務諸表の場合には、包括利益計算書、キャッシュ・フロー計算書なども含む)
と、経理の状況以前である
事業報告書(財務諸表の場合には、企業の概要等)の作成を行います。

③各種税金の確定申告

法人が確定申告すべき税金の種類は以下の通りです。
(1)法人税
(2)法人住民税
(3)法人事業税
(4)消費税
赤字の場合、税金がゼロになることが考えられますが、確定申告は必要となります。

④各種税金の納付

法人税の確定申告は、原則として、事業年度終了の日の翌日から2か月以内に申告する必要があります。
なお、法人税、法人住民税、法人事業税は、一定の場合に申請による申告期限の延長が可能ですが、消費税は、申告期限の延長ができない点に注意が必要です。

⑤賞与計算

賞与計算は、「支給額(額面)-控除額(天引き)=差引支給額(手取り)」になります。
支給額(額面)は、賞与額になるため、複雑な計算などは不要になりますが、控除額(天引き)は、
(1)健康保険料、(2)厚生年金保険料、(3)雇用保険料、(4)所得税があります。
給与計算とよく似ているのですが、賞与計算では住民税の控除はありません。
また、その他のものも同じように思われますが、給与計算と同じものは(3)雇用保険料のみで、それ以外の(1)、(2)、(4)は異なります。

⑥社会保険の算定基礎届提出

算定基礎届とは4月から6月の従業員の報酬金額をもとに、その年の9月から1年間の社会保険料の基本となる標準報酬月額を決定するために日本年金機構に提出する書類です。
社会保険料は従業員の報酬から毎月算出するのではなく、算定基礎届で申告した報酬を標準報酬月額の等級に当てはめて算出します。
この報酬額を算定し、記載した書類を「算定基礎届」といい、企業はこれを毎年7月10日までに日本年金機構に提出する必要があります。

⑦源泉所得税の納付

源泉所得税は、原則として徴収した日の翌月10日が納期限となっています。
特例として、給与の支給人員が常時10人未満である源泉徴収義務者が、給与や退職手当、税理士等の報酬・料金について源泉徴収をした所得税及び復興特別所得税について、申請により以下年2回にまとめて納付に変更できます。
1月から6月までに支払った所得から源泉徴収をした所得税及び復興特別所得税・・・7月10日
7月から12月までに支払った所得から源泉徴収をした所得税及び復興特別所得税・・・翌年1月20日

⑧労働保険の更新

労働保険の保険料は、毎年4月1日から翌年3月31日までの1年間(これを「保険年度」といいます。)を単位として計算されることになっており、その額はすべての労働者(雇用保険については、被保険者)に支払われる賃金の総額に、その事業ごとに定められた保険料率を乗じて算定することになっております。
労働保険では、保険年度ごとに概算で保険料を納付し、保険年度末に賃金総額が確定したあとに精算します。
したがって、事業主は、前年度の保険料を精算するための確定保険料の申告・納付と新年度の概算保険料を納付するための申告・納付の手続きが必要です。これが「年度更新」の手続きです。
この年度更新の手続きは、毎年6月1日から7月10日までの間に行う必要があります。
手続きが遅れると、追徴金(納付すべき保険料・拠出金の10%)を課すことが必要になるため留意が必要です。

⑨各種税金 中間申告と納付

法人税の支払いに関しては、事業年度開始から6ヵ月経過時点を「中間」とし、事業年度の始めから「中間」点までの法人税を先に納めることとなっています。
納付期限は「中間」日より2か月以内です。
中間納付額の方法は予定申告によって納付税額を割り出す方法(予定納税)と「中間」日までの期間を一事業年度とみなして仮決算に基づいた納付税額を計算する方法(中間申告)があります。

⑩年末調整

会社は月ごとに従業員の給与から「源泉所得税」を控除し、税務署に納めています。ただしその税額は毎月の課税対象額に「給与所得の源泉徴収税額表」をあてはめた概算であり、給与と賞与を合計した年間総所得額に対する所得税額とは差額が生じています。そこで会社は毎年12月の給与計算にあたって税金の計算をやり直し、税額の過不足を調整しなくてはいけません。これを「年末調整」といいます。年末調整の対象となる主な要件は、年間の所得が2000万円以下で、会社に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出していること。ほとんど全ての従業員が対象になると考えられます。なお、年間の所得が2000万円を超える、中途退職で年末調整を受けていない、複数の所得がある、また医療費控除などの控除がある人は、自分で所轄の税務署に確定申告を行って所得税額の精算を行う必要があります。

年末調整にあたって経理担当者は従業員から各種書類を提出してもらい、それを元に控除の合計額を算出します。
この書類を回収する作業に手間がかかることが多いため、余裕を持ったスケジュール管理が必要です。

⑪給与支払報告書

給与支払報告書は源泉徴収票と似ているため、よく勘違いされることが多いです。
しかし、両者は書類の提出先と目的が大きく異なります。

給与支払報告書は「住民税と国民健康保険の計算のため」に作成し、市区町村へ提出
源泉徴収票は「所得税を納めていることを証明するため」に作成し、税務署に提出
を行います。

給与支払報告書の提出期限は例年1月31日であり、土日祝であれば、翌営業日までに提出が必要です。

⑫法定調書提出

法定調書の種類の種類は60種類もあり、納税の種類によって大きく以下の4つに分類されます。

①所得税法に規定するもの
②相続税法に規定するもの
③租税特別措置法に規定するもの
④国外送金等調書法に規定するもの

このうち、主要な法定調書は所得税法に関わるもので、給与所得の源泉徴収票や不動産の支払調書などが該当します。
所得税法に規定する法定調書の代表的な例は以下です。
#1:給与所得の源泉徴収票
#2:退職所得の源泉徴収票
#3:報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書
#4:不動産の使用料等の支払調書
#5:不動産等の譲受けの対価の支払調書

全ての法定調書は、原則として支払いが確定した年の翌年1月31日までに所轄の税務署⻑宛に提出しなければなりません。

⑬償却資産税申告書提出

償却資産税申告書は、「固定資産税」に関連する書類です。償却資産申告書とは、固定資産税の対象となる償却資産を所有している場合、毎年1月1日の所有状況を申告するために提出が必要なのです。

固定資産税というと、土地や建物を所有している場合に、市町村(東京23区は都税事務所)から納付書が送られてきて支払いを行う、というのが一般的なイメージだと思います。しかし、土地や家屋のような不動産だけではなく、事業のために使用する機械装置や器具備品といった減価償却資産も課税の対象となっているのです。

税金の種類としては、地方税に該当し、個人や法人の保有する資産に課税されるもので、資産課税に分類されます。土地や建物は申告書の作成・提出が不要であるのに、償却資産は申告書を作成・提出しなければならない理由は、登記制度にあります。
不動産であれば登記制度によって所有者を把握できるので、市町村は課税のための報告を求めずに済みます。一方、償却資産の場合は、不動産登記のように公に所有を確認するシステムがないです。
そのため、各事業者がどれだけ課税対象の設備を保有しているか、課税対象の設備が1年間でどれだけ増加・減少したか、市町村側は分からないため、申告書が必要となります。

⑭実地棚卸

実地棚卸は、在庫と帳簿の差異を見つけ棚卸資産を確認する手段です。
棚卸資産を確認することで利益の確認や不正の防止、あらかじめ商品の状態を把握しておけば、いざ商品を使用するときに使えないということを未然に防ぐことができます。
多くの企業では年度末に1回行うことが基本となっています。

よかったらシェアしてね!