監査・四半期レビュー作業

はじめに

監査・四半期レビューにおける大まかな作業まとめになります。
上から順に作業を実施していきます。
作業イメージが少しでも深まれば幸いです。

監査計画

監査計画は、
・基本的な方針の策定(実務では「計画①」と言われます)
・詳細な監査計画の作成(実務では「計画②」と言われます)
の2つがあります。
それに加えて大手の監査法人では、上場企業に関し、期末監査前の「計画③」が実施されます。

計画①は、主に
・重要性の基準値の決定⇒どれくらいの金額を監査検討対象とするか
・特別な検討を必要とするリスク⇒どこにリスクがあるか、それに対応する監査手続をどうするか
・専門家の利用⇒IT専門家や不動産鑑定士などを利用するか
・その他の重要項目⇒虚偽表示が起きやすい項目、年度監査の前倒し監査内容など
などを計画します。資料作成後、チーム責任者であるパートナーを含めてチーム全体でMTGを行います。

計画②は、主に
・その他の重要項目のリスク、監査手続
・内部統制検証の整備、運用評価の実施状況及び実証手続における時期等の決定
・残高確認スケジュール
などを計画します。

計画③は、主に
・特別な検討を必要とするリスクと対応手続
・現在までの監査の進捗状況
・監査スケジュールの確認
・期末作業の分担
などを計画し、チームMTGを行います。

3月決算の場合、
・計画①は9月末までに実施(年度初めの4月1日~6か月以内)
・計画②は12月末までに実施(年度初めの4月1日~9か月以内)
・計画③は年度監査開始前までに実施(年度初めの4月1日~期末監査開始まで)
のスケジュールで実施します。
理想的には、それぞれの計画をスケジュール通りに実施することが望ましいですが、実務は求められる資料作成が年々多くなっていること、四半期レビューや年度監査の前倒し実施及び内部統制検証なども同時並行で実施することが必要なこともあり、計画作業で完了するべき項目がどんどん後ろ、後ろとなることも多いです。

四半期レビュー

四半期レビューは、監査と保証水準が異なります。
四半期の手続は、(質問、分析的手続、閲覧)などの限定された手続により実施します。
四半期レビュー期間において、期末の前倒し検討や監査計画及び内部統制検証などを実施します。
監査法人は、各作業にかかった時間を申請します。
四半期報告書は、第1四半期報告書、第3四半期報告書が廃止されるため、四半期報告書に対するレビュー手続が減るため、監査クライアントからは作業時間が減少する分監査報酬の減額が求められるため、期末の前倒し検討や監査計画などの四半期レビュー期間中に実施していた四半期レビュー以外の業務を適切に切り分けて時間申請をすることのリマインドが多くなっています。

年間監査

年間監査では、詳細テストや分析的実証手続、実査、立会、確認などの監査手続を実施の上、数値の保証業務を行います。年間監査は、実施することがとても多いため、いかに期末監査開始前に前倒しで監査を実施することが重要になります。

内部統制検証

内部統制検証は、内部監査室担当者とコミュニケーションを取りながら進めます。
内部統制検証は、内部統制監査の過年度における不備あり・なしの結果、内部監査室担当者の能力などを総合的に鑑み、どれぐらい内部監査室実施の結果に依拠できるかなどを決定します。
監査は現状ではサンプル検証による試査となるため、会社の内部統制が適切に機能していることがとても重要になります。そのため、内部統制検証は、監査を有効に実施するため及び監査人の作業負担を軽減するためにもコミュニケーションをしっかり取ることがとても重要になります。

立会

商品などの棚卸資産は、仕入単価×在庫数量で金額が構成されます。
立会では、棚卸実施の在庫数量を現物確認することで金額確認することができます。
また、棚卸資産の状態を確認することで、仕入単価以下の状態になっていないかを確認します。
立会は、期末決算日で実施することが一般的ですが、企業規模の大きな会社では、年間一度の棚卸ではなく、循環棚卸を実施していることもあるため、各社の棚卸計画に合わせて立会を実施することが考えられます。
立会の最後に講評会という立会を実施した結果を、会社の方の前で話すことが多いですが、会社のベテランの方の前で行うことはとても緊張しますし、そのためのネタを探すためにも、会社の方と立会中もコミュニケーションを取りながら実施していきます。

実査

実査の対象となるものは、主に現金や小切手、受取手形、切手、収入印紙などがあります。
最近は少なくなってきましたが、現金が大量にある企業については、普段見ることがない金額の数を数えることになります。
受取手形は、紙面であり、郵送などにより送付されることもあるため、期末日に手元になく、期末日翌日以降に会社の手元に届くことがあります。そのため、受取手形の実査は期末日以降の日で実施するスケジュールを会社とスケジュール調整を行います。受取手形の回収のために会社は銀行に取立依頼を行うため、期末日時点の受取手形の残高を確認するために取立依頼は実査完了後に実施頂くように会社と打ち合わせをすることが実務では重要になります。
また、実査で扱うものは、換金可能性が高いもののため、実査には会社担当者に同席頂くこと及び実査完了後において返還証明書を提出頂くことが重要になります。忙しい会社担当者にご同席頂くことは心苦しいですが、、、

確認

確認は重要な手続になりますが、
・発送先選定
・発送
・回収
・差異調整
・代替手続
など実施することが多岐にわたります。
このうち、実務では発送、回収の事務対応手続が以外にとても工数がかかります。各確認状の状況をコントロールシート資料で管理することになり、それぞれの状況を漏れなく、正確に反映することがとても重要です。
新人など比較的若いメンバーが担当することが多いですが、若いメンバーが担当する業務の中で監査責任者であるパートナーが注意深く確認手続であるくらい確認はとても重要な手続になります。

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